アクリル絵の具の黒は1つだけでなく、様々な黒があります。
今回は、「マースブラック」と「アイボリーブラック」の違いと注意点について書いていきたいと思います。
今回比べてみたのは、holbeinのマースブラックとliquitexのアイボリーブラックです。
↑アイボリーブラック
本当は同じブランドで比較するほうがいいのですが、使っている黒がこの2つのため、この2つを比較してみました。
マースブラックとアイボリーブラック
マースブラックはどんな色かというと、青みのある黒で、アイボリーブラックはどんな色かというと、赤みや茶色みのある黒です。
↑①がマースブラック ②がアイボリーブラック
青っぽいのか赤みがあるのか写真だとわかりにくいですが、濃度が違う感じがありました。
マースブラックの方がアイボリーよりも定着力があり、アイボリーは色が薄い感じがある(水で濃度が薄まったような)印象でした。
これは初めてアクリル絵の具で人物を描いたときの作品です(上の写真)
黒は何を使えばいいのかなと迷っていたときに、ある画家の方が人を描くときは、アイボリーブラックをよく使うと話されていたので、アイボリーを買って塗ってみました。
私の技術が乏しいのもありますが、アイボリーは透けてしまったり、定着力がなく塗りづらいなと感じて、マースブラックで塗りなおしました。上の作品の黒はマースブラックを使用しています。
なので、最近はマースブラックを使うことが多いです。アイボリーが全然だめという訳ではなく、アイボリーの方がマースよりも暖かみがあるので柔らかい印象をつくることができます。
何を描くかによって使い分けることが大事だと思います。(私の場合は、人物を描くときはマースブラックでというように)
注意点!
これは私も以前失敗してしまったことなのですが、アイボリーブラックとマースブラックを一緒に使わないほうがいいということです。
どういうことかと言うと、例えば人物の髪にアイボリーとマースを一緒に使ったときに、髪の色がおかしな感じになってしまいました。
↑アイボリーとマースを一緒に使った写真
写真でみると、色の濃淡くらいで違いがわかりにくいのですが、キャンバスを顔から離してみたり、絵の具が乾いてくると、色の違いがはっきりわかります。
同じ黒でも全然違うんだなと感じた体験でした。
なので、アイボリーを使うときはアイボリーのみ、マース使うときはマースのみでと言うように、混ぜないことがおすすめです。(もちろん時と場合で混ぜたいのであればそれでOK)